Motion アプリケーションに固有のツールとテクニック
「Motion」は、最新のソフトウェアデザインとパワフルな Apple ハードウェアを
組み込んだ、新しいアプローチに基づくモーショングラフィックス制作技術を提
供しています。「Motion」はデザイナーがよく使うツールやテクニックをすべて
備えているだけでなく、主要な作業を簡単かつ効果的に完了できる強力な機能を
多数導入しています。まさに、モーショングラフィックス分野の最先端アプリ
ケーションです。
このほかにも、「Motion」には独自の機能があります。
ビヘイビア
ビヘイビアと呼ばれる堅牢なツールセットは、これまでは入り組んだ構成のワー
クフローで作成するしかなかったアニメーションや物理現象のシミュレーション
を簡単に作成できます。ビヘイビアはキーフレームとは異なってリアルタイムの
対話機能を備えているため、アニメーションやシミュレーションを画面上で再生
しながら多数のパラメータを調整することが可能です。ビデオのタイミングの変
更、モーショントラッキング、カメラぶれのある素材のスムージング、キーイン
グ、テキストアニメーション、カメラの動き、オーディオエフェクトのためのビ
ヘイビアが用意されています。
リプリケータ
「Motion」独自のツールはほかに「リプリケータ」があります。これは、イメー
ジレイヤーのいくつものコピーから、カスタマイズ可能な万華鏡のようなパター
ンを作成するツールで、ほかのアプリケーションであれば制作に何時間もかかる
複雑で入り組んだデザインエフェクトを簡単に生み出せます。
リグ
リグと呼ばれる「Motion」の新しい強力なツールでは、単一のマスターコント
ロールでコンポジションの複数の属性を操作できます。
「Final Cut Pro X」のテンプレート
「Final Cut Pro X」で使用するエフェクト、タイトル、トランジションのテンプ
レートを「Motion」で作成することもできます。これらのテンプレートを公開す
る際にリグを含めれば、「Final Cut Pro」でのパラメータ調整タスクが簡単にな
ります。
ヘッドアップディスプレイ(HUD)
ヘッドアップディスプレイ(HUD)と呼ばれる特殊なフローティングウインドウ
から、よく使用するパラメータコントロールを簡単に見つけてアクセスできま
す。HUD の内容は、プロジェクトで何が選択されているかに応じて動的に変化
します。また、HUD から、一部のビヘイビアに固有のビジュアルコントロール
にアクセスできます。
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第 1 章
Motion とモーショングラフィックスについて
リアルタイムフィードバック
ハードウェア構成が正しければ、「Motion」のほとんどのエフェクトをリアルタ
イムで表示できます。つまり、変更しながらコンポジションの各要素がどのよう
に相互作用するのかを確認できます。結果を予測して設定し、後でその結果を確
認するのではなく、アイデアを即時に確認し、すぐに調整することができます。