Motion 5 - リプリケータの概念

background image

リプリケータの概念

「Motion」のリプリケータでは、最小限の労力でエレメントの繰り返しパターン
を作成できます。パターンのエレメントには、「Motion」プロジェクト内のビデ
オ、静止画像、シェイプ、テキストなどのレイヤーを含めることができます。た
とえば、ほんの数回のマウスクリックで、基本シェイプに基づいたスピンループ
を作成できます。

Replicator source shape

Replicator result

リプリケータのパラメータにキーフレームを設定して、パターンのダイナミクス
を時間と共に変化させることができます。たとえば、リプリケータの「オフセッ
ト」パラメータにキーフレームを設定することによって、画面を上下動しながら
横切る波状のドットを作成できます。

リプリケータやそのセルにビヘイビアを追加すれば、さらに多様なエフェクトを
作成することもできます(「シミュレーション」ビヘイビアが特に効果的です)。
リプリケータまたはセルに適用されたビヘイビアは、パターンの各エレメントに
適用できます。これにより、キーフレームを使って、アニメーションを表示する
のに何時間もかかる、ほとんど無限に近いほど多様で複雑なエフェクトを作成で
きます。プロジェクト内の別のオブジェクト(リプリケータパターンに含まれて
いないオブジェクト)に「渦巻き」などのビヘイビアを適用し、パターンエレメ
ントがそのオブジェクトを周回するように動かすこともできます。

836

15

リプリケータを使う

background image

「シーケンスリプリケータ」という特殊なビヘイビアを使用すると、画面上のエ
レメントのパラメータ(位置、拡大/縮小、不透明度など)を連続したアニメー
ションで変化させることができます。詳しくは、「

「シーケンスリプリケータ」

ビヘイビアを使う

」を参照してください。

リプリケータは「Motion」の 3D 機能も活用しています。リプリケータで作成さ
れるシェイプには、最初から 3D のものもあれば、3D 空間のあるポイントで存在
できるものもあります。また、リプリケータに適用されるビヘイビアによってパ
ターンエレメントを平面から引き出すこともできます。詳しくは、「

3D 空間で

リプリケータを使う

」を参照してください。

リプリケータとパーティクルシステムの違い

リプリケータとパーティクルシステムでは多くのパラメータが共通しています
が、この 2 つはまったく異なるツールです。いずれもレイヤー(シェイプ、テ
キスト、イメージなど)をセルソースとして使い、それらのソースから画面上
のエレメントを生成しますが、無加工の素材からそれぞれ独自のエフェクトを
生成します。パーティクルシステムでは、時間の経過と共に変化する動的なエ
レメントを生成します:パーティクルは生成されて、画面上の「エミッタ」か
ら放出されます。パーティクルはキャンバス上を移動していき、システムのパ
ラメータで指定した「自然法則」に従って消滅します。

一方、リプリケータは動的なシミュレーションではありません。リプリケータ
のエレメントはパーティクルのように放出されません(リプリケータのエレメ
ントに発生量、表示時間、速度などのパラメータはありません)。リプリケー
タは、ソースレイヤーの静的コピーのパターンを、指定したシェイプおよび配
置方法で組み立てます。デフォルトでは、リプリケータで作成した画面上のエ
レメントは静止状態になっていますが、リプリケータのパラメータをアニメー
トすることはできます。たとえば、単純な「スター」シェイプを画面のパター
ンのソースとして使い、円の外周に沿って星を複数回複製することができま
す。新しいリプリケータレイヤーのいくつかのパラメータにキーフレームを設
定することで、円の中心を軸に回転するように星をアニメートさせ、回転しな
がら星の色を変化させることができます。