トラッキングに関する一般的なガイドライン
「Motion」のトラックは、ソースイメージを使用して、トラッキング解析を行い
ます。つまり、トラックは、そのクリップに最適の検索領域、最適のカラー、最
適のコントラスト、サブピクセル精度などを使用することにより、可能な限り最
良のトラッキングデータを生成します。一般的なトラッキング方法(フィルタテ
クニックの使用、トラッキングボックスまたは検索領域の手動によるサイズ変
更、サブピクセルサンプリング数の指定など)は不要です。
何もしなくても完璧なトラックを得られるというわけではありません。以下のガ
イドラインを使用してください。トラッキング解析で何が効果があるか簡単に判
断できます。
効果的なこと
• トラッキングの前にフッテージからインターレース(フィールド)を取り除
く。フッテージからフィールドを取り除くには、「プロジェクト」パネルの
「メディア」リストでフッテージを選択し、「メディア」リストをクリックし
て、「フィールドの順番」ポップアップメニューからオプションを選択しま
す。
メモ: インターレースは、「スタビライズ」ビヘイビアの自動解析モードを使
用してスタビライズされたクリップに存在する場合があります。
• クリップをスタビライズして書き出し、そのクリップを読み込んで再度スタビ
ライズする。
• フィルタが適用されたクリップまたはオブジェクトをシャープにするかぼかし
てクリップを書き出し、そのクリップを元のフッテージと同じグループに読み
込み、フィルタが適用されたクリップをトラッキングしてから、そのトラッキ
ングデータをほかのトラッキングビヘイビアのソースとして使用する。
メモ: ほかのフィルタテクニック(フィルタを使用してクリップまたはオブジェ
クトのノイズの少ないカラーチャンネルを分離するなど)が役立つ場合があり
ます。
• 「表示」の解像度を低く設定する。このようにすると、トラッキング解析のス
ピードを速くすることができます。
効果がないこと:
• トラッキングの前にクリップまたはオブジェクトにフィルタを適用する。
• トラッキングされたクリップをソロにする/分離する。このようにしても、ト
ラッキング解析のスピードは速くなりません。
• 複数の「スタビライズ」ビヘイビアを追加する。このようにしても、解析され
たクリップをさらにスタビライズすることにはなりません。トラックは、解析
されたクリップ(またはフィルタが適用されたクリップ)ではなく、元のソー
スフッテージを解析するためです。
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第 22 章
モーショントラッキング
• トラックをキーフレームに変換して再度スタビライズする。
• 遠近、縮小/拡大、または回転を変更しないトラッキング参照特性を選択す
る。「Motion」のトラックは、遠近、縮小/拡大、および回転の変更を確実に
処理します。