「スタビライズ」のワークフロー
このセクションでは、ムービーまたはイメージシーケンスでの振動をスムーズに
するために使用される「スタビライズ」トラッキングビヘイビアの概要を説明し
ます。「スタビライズ」パラメータについて詳しくは、「
「スタビライズ」のコ
ントロール
」を参照してください。
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第 22 章
モーショントラッキング
「スタビライズ」ビヘイビアを使用する場合、以下の 3 通りの方法でクリップを
解析することができます:
• クリップのフレーム全体を即座に評価し、画面上のトラックを使用せずに動き
のデータを抽出するデフォルトの高度なモーション解析テクニックを使用す
る。
• キャンバス内の参照パターン(ピクセルの小さなグループ)を解析する画面上
のトラックを使用する。「マッチモード」ビヘイビアおよび「動きを解析」ビ
ヘイビアで使用されるトラックと同じものです。
• 高度なモーション解析と画面上のトラックを組み合わせて使用する。
重要:
「スタビライズ」ビヘイビアでの画面上のトラックの使いかたについて
は、「
トラックをスタビライズに追加する
」を参照してください。
モーション解析が完了したら、2 つの方法のいずれかで適用できます。クリップ
をスムーズにして、カメラの一般的な動きを維持したまま不要なジッタを取り除
くか、または、クリップをロックして対象物をスタビライズします。スムージン
グは、変換、回転、または調整に影響を及ぼすことができるため、一部の操作に
おいては、ほかのトラッキングビヘイビアよりも柔軟性が増します。
「スタビライズ」ビヘイビアは、主に、クレーンやジブアームの不安定な動きか
ら不要な揺れを取り除いたり、歩きながらの撮影から手ぶれを除去したり、自動
車からの撮影時の振動を少なくしたりする場合に便利です。
メモ: ショット内の対象物をスムージングまたはロックしても、イメージ内の
モーションブラーはそのまま残ります。
「スタビライズ」ビヘイビアを使用してクリップをスタビライズするには
1
「スタビライズ」ビヘイビアを、スタビライズするクリップに適用します。
メモ: ほかのビヘイビアのワークフローとは異なり、「スタビライズ」ビヘイビ
アの自動モードを使用すると、現在の再生ヘッド位置からではなく、クリップ全
体が最初のフレームから解析されます。
2
解析のオプションを設定します:
a
HUD または「ビヘイビア」インスペクタで、「方法」ポップアップメニューか
らオプションを選択します:
• カメラの振動などの問題を取り除くには、「スタビライズ」を選択してイ
メージをロックダウンします。
• クリップでのカメラの動きをスムーズにするには、「スムーズ」を選択しま
す。
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第 22 章
モーショントラッキング
b
「枠線」ポップアップメニューからオプションを選択します:
• スタビライズされたフッテージのサイズを維持するには、「標準」を選択し
ます。スタビライズされたイメージが変形されると、動きを伴う黒の枠線が
クリップのエッジの周りに表示される場合があります。
Normal borders maintain
the size of the stabilized
clip but create black
borders around the
clip’s edges.
• クリップをキャンバスの最大サイズまで拡大するには、「ズーム」を選択し
ます。「ズーム」を選択すると、スタビライズされたクリップのエッジの周
りに黒い枠線が表示されなくなります。
Zoomed borders scale
the stabilized clip so
the clip does not move
away from the edge
of the Canvas.
メモ: 黒い枠線の修正方法については、「
スタビライズによって生じた黒い枠
線を取り除く
」を参照してください。
c
「方向」ポップアップメニューからオプションを選択します:
• スタビライズされた変形を X および Y 次元に適用するには、「水平と垂直」
を選択します。
• スタビライズされた変形を X 次元に適用するには「水平」を選択します。
• スタビライズされた変形を Y 次元に適用するには、「垂直」を選択します。
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第 22 章
モーショントラッキング
d
「調整」オプションを有効または無効にします:
• 解析された位置データをクリップに適用するには、「位置」をオンにしま
す。(フッテージにおける X 位置や Y 位置の変更はスムージングまたはスタ
ビライズされます。)ショットの X 位置と Y 位置をスタビライズして、調整
や回転の変更はそのままにするには、「位置」をオンにし、「調整」と「回
転」をオフにします。
• 解析されたスケールデータをクリップに適用するには、「調整」をオンにし
ます。(フッテージにおける調整の変更がスムージングまたはスタビライズ
されます。)調整の変更をスタビライズまたはスムージングして、位置や回
転の変更はそのままにするには、「調整」をオンにし、「位置」と「回転」
をオフにします。
• 解析された回転データをクリップに適用するには、「回転」をオンにしま
す。(フッテージにおける回転の変更はスムージングまたはスタビライズさ
れます。)ショットで回転の変更をスタビライズまたはスムージングして、
位置や調整の変更はそのままにするには、「回転」をオンにし、「位置」と
「調整」をオフにします。
最もスムーズな結果を得るには、3 つの「調整」オプション(「位置」、「調
整」、「回転」)をすべてオンにします。
メモ: 「調整」オプションは、「枠線」ポップアップメニューの「ズーム」オ
プションには関連しません。
メモ: 「方法」、「枠線」、「方向」、および「調整」の各パラメータは、ク
リップを解析する前でも、解析した後でも変更可能です。
3
HUD または「ビヘイビア」インスペクタで、「解析」ボタンをクリックします。
メモ: クリップは、定義されたパラメータに従ってスタビライズされます。
「Motion」のトラックとは異なり、デフォルトの「スタビライズ」解析では、
「キーフレームエディタ」にキーフレームは作成されません。ただし、スタビラ
イズされたオブジェクトの変形は、キーフレームに変換することができます。詳
しくは、「
トラックをキーフレームに変換する
」を参照してください。相関ト
ラックが追加されて「スタビライズ」ビヘイビアで解析されると、キーフレーム
が作成されます。
スタビライズに関連する問題を修正する方法について詳しくは、「
スタビライズ
エフェクトのトラブルシューティング
」を参照してください。