ホールドアウトマスク
キーを引いているときに、残そうとしているイメージの一部を失ってしまうこと
があります。これは対象物の衣類のカラーがキーイングする背景のカラーとほと
んど同じだったり、非常に積極的なキーイング値を使う必要がある場合に起こり
えます。この例では、鳥の頭部と翼の小さな部分が、単なる青い空ではなくキー
によって取り除かれています。
これらのイメージは、手動でマスクをかける必要のあるキーの例です。上のイ
メージはキーイングする元のショットで、下のイメージはキーイング後のショッ
トです。鳥のイメージのキーにより、黒い点、つまりキーの「ゴミ」が残されて
います。このままでは、これらの領域で背景のイメージが鳥を透過して表示され
てしまいます。
Original image
Keyed image with “dirt” on the key
このような場合は、元のレイヤーを複製して、間違ってキーイングされている対
象物の部分にマスクをかけ、キーイングされたバージョンの上に合成して埋め戻
すことができます。
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第 20 章
シェイプ、マスク、およびペイントストロークを使う
メモ: 「スピル除去」フィルタでも、前景の対象物のカラーを変更することがで
きます。「スピル除去」フィルタをキーイングされたレイヤーに使う際は、場合
によっては同じフィルタをホールドアウトマスクレイヤーに適用して、カラーが
合致しているか確認する必要があります。「スピル除去」フィルタについて詳し
くは、「
キーイング
」を参照してください。
ホールドアウトマスクを作成するには
1
前景の対象物をキーイングしてマスクをかけます。
「Motion」のキーイングフィルタの使いかたについて詳しくは、「
キーイング
」
を参照してください。
2
キーイングされたレイヤーを複製し、それを移動して「レイヤー」リストまたは
「タイムライン」で元のレイヤーの上に表示されるようにします。
3
間違ってキーイングされた前景の領域にマスクをかけます。
キーイングされる対象物の中にマスクが完全に入っていることを確認します。
メモ: 対象物が移動している場合は、ホールドアウトマスクをアニメートする必
要があります。
4
新たに複製したレイヤーで、元のキーイングフィルタを削除します。
「スピル除去」フィルタを使った場合、これにより対象物のカラーが変えられて
いる可能性があるため、これは削除しないでください。
5
作成したホールドアウトマスクのエッジにぼかしを入れ、最初にキーイングした
オブジェクトと調和することを確認します。
次のイメージでは、鳥に対するマスクによって、元のキーで残された「ゴミ」が
取り除かれてクリーンなキーが作成されています。
6
追加の手順として、最初にキーイングしたレイヤーと作成したホールドアウト
マットを専用のグループ内にネストして、対象物全体を 1 つのオブジェクトとし
て操作可能にすることができます。
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第 20 章
シェイプ、マスク、およびペイントストロークを使う