Motion 5 - ルミナンスキーヤー

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「ルミナンスキーヤー」フィルタを使う

「ルミナンスキーヤー」フィルタでは、イメージの明るさの範囲を選択して、イ
メージまたはクリップからキーを抽出します。通常は、前景の被写体から白い背
景をキーアウトするために使用しますが、透明にする明るさの範囲を絞り込むこ
とによってクリエイティブなエフェクトを作ることもできます。また、黒または
白の背景から、ラスタライズされたロゴやテキストグラフィックスを抜き出すと
きにも使用できます。

ルミナンスキーは、透明にする領域とは明るさの範囲が異なる被写体をキーイン
グするときに最も効果を発揮します。たとえば、黒い背景をキーアウトする場
合、前景の被写体に、背景と共にキーアウトされる可能性のある濃い影や暗い領
域が含まれているとうまく機能しません。一般的に、イメージ内にシャドウやハ
イライトがあると、このフィルタで最適なキーを抽出するのが難しくなります。

ルミナンスキーヤー

「ルミナンスキーヤー」フィルタのコントロールは、「キーイング」フィルタと
似ています。ただし、「ルミナンスキーヤー」では、イメージの色の範囲は考慮
せず、明るさの範囲のみに基づいてキーが生成されるので、コントロールはより
シンプルです。

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キーイング

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「インスペクタ」のパラメータ

ルミナンス:

このグレイスケールグラデーションのハンドルをドラッグして、

マットの許容度と柔らかさを調整します。「Motion」ではじめてイメージレイ
ヤーに「ルミナンスキーヤー」フィルタを適用すると、「ルミナンス」コント
ロールに 2 つのハンドルが表示されます。右上に表示される許容度のハンドル
と、左下に表示される柔らかさのハンドルです。

上部のハンドルを左にドラッグすると、許容度のハンドルがもう 1 つ表示されま
す。これらの 2 つのハンドルによって、生成されるマットのコア透明度を決める
イメージの明るさ範囲を指定します。透明になる明るさの範囲は、グラデーショ
ンの格子模様で示されます。

グラデーションの下の 2 つのハンドルでは、キーの柔らかさ(エッジ透明度)を
調整します。(柔らかさの 2 つ目のハンドルが表示されない場合は、許容度の 2
つのハンドルを左にドラッグします。)下の柔らかさのハンドルのいずれかを上
の許容度のハンドルから遠ざけるようにドラッグすると、キーのエッジが柔らか
くなります。グラフの傾斜をドラッグしても、柔らかさのハンドルを調整するこ
とができます。

反転:

このチェックボックスを選択すると、透明になる領域と不透明になる領

域が入れ替わります。

ルミナンスロールオフ:

このスライダを使って、「ルミナンス」コントロール

の許容度のハンドルと柔らかさのハンドル間の減衰の線形を調整します。このパ
ラメータでは、「ルミナンス」コントロールによる影響を最も受ける領域での
エッジ周辺のマットの柔らかさを変更できます。「ルミナンスロールオフ」の値
を小さくすると、「ルミナンス」コントロールの 2 つのハンドル間の傾斜がより
直線的になり、マットのエッジが柔らかくなります。この値を大きくすると、
「ルミナンス」コントロールの 2 つのハンドル間の傾斜がより急勾配になり、
マットのエッジが鋭くなってよりくっきりします。

表示:

これらのボタンを使って、キャンバスに表示されるキーイングプレビュー

の 3 種類のモードを切り替えることができます。この機能は、キーを微調整する
ときに便利です。

• コンポジット: 左側のボタンでこれを選択すると、最終的な合成イメージが

キャンバスに表示されます。キーイングした前景の被写体が抜き出され、背景
は透明になって、下にあるレイヤーが透けて見えます。

• マット: 中央のボタンでこれを選択すると、キーイング操作によって生成さ

れるグレイスケールマット(アルファチャンネル)が表示されます。アルファ
チャンネルを表示することによって、生成されるマット部分が適切であるかど
うかを確認できます。マットの中で白く表示される領域は、最終的な合成イ
メージで不透明になります。黒く表示される領域は透明になり、灰色の領域は
半透明になります(灰色が明るいほど不透明に近くなり、暗いほど透明に近く
なります)。アルファチャンネルを表示すると、キー内の不要な穴や、十分に
透明でないキー領域を簡単に見つけることができます。

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キーイング

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• オリジナル: 右側のボタンでこれを選択すると、元のキーイングしていない

イメージがキャンバスに表示されます。

マットツール:

「マットツール」行の開閉用三角ボタンをクリックすると、こ

こまでの一連のパラメータで生成される透明マットを後処理するためのコント
ロールが表示されます。このグループのパラメータでは、キーとなるマットを生
成するためにサンプリングされる値の範囲は変更されません。代わりに、「ルミ
ナンス」コントロールと「ルミナンスロールオフ」コントロールで生成される
マットが変更されます。マットを縮小または拡大したり、柔らかくしたり、反転
させたりして、コンポジットの品質を向上させることができます。

• 穴を埋める: このスライダを使って、キー内の半透明領域の不透明度を調整

します。キーとなるマットのエッジは今のままでよいが、前景の被写体内に不
要な穴があり、「強度」パラメータを使って埋めようとするとエッジが崩れて
しまうような場合にこのパラメータが便利です。スライダの値を高くすると、
キーイングした被写体の不透明領域にある穴が埋められます。

• エッジの距離: このスライダを使って、キーイングした被写体のエッジのど

のくらい近くまで「穴を埋める」パラメータを適用するかを調整します。この
パラメータを下げると、マットの不透明領域が、キーイングした被写体のより
エッジに近い部分まで広がります。これにより、被写体のエッジ付近の半透明
性を保つよりもエッジ付近の不要な穴を埋めることを優先したり、髪の毛、
煙、反射などの半透明の細部領域を抜き出したりできます。このパラメータを
上げると、マットの不透明領域が、被写体のエッジから離れたより内部にとど
まります。これにより、イメージ内であまり強くキーイングされない領域の半
透明性が増します。このパラメータを上げすぎると、被写体の本来不透明な部
分が不用意に透過してしまうことがあります。

• レベル: このグレイスケールグラデーションを使って、キーとなるマットの

コントラストを変更します。3 つのハンドルをドラッグして、ブラックポイン
ト、ホワイトポイント、およびバイアス(ブラックポイントとホワイトポイン
ト間のグレイ値の分布)を設定します。マットのコントラストを調整すること
によって、キー内の半透明領域を操作できます。ホワイトポイントを下げる
と、より多くの半透明領域が不透明になり、ブラックポイントを上げると、よ
り多くの半透明領域が透明になります。「バイアス」ハンドルを右にドラッグ
すると、キーの半透明領域がより透明になり、左にドラッグすると、キーの半
透明領域がより不透明になります。

• 黒、白、バイアス: 「レベル」行の開閉用三角ボタンをクリックすると、

「黒」、「白」、「バイアス」の各パラメータのスライダが表示されます。こ
れらのスライダは、前述の「レベル」ハンドルの設定を反映しています。各ス
ライダの右側にある「キーフレームを追加」ボタンを使うと、3 つの「レベ
ル」パラメータをキーフレームしたり「パラメータ」ビヘイビアを適用したり
できます。「黒」、「白」、「バイアス」のパラメータをキーフレームする
と、ブルースクリーンまたはグリーンスクリーンの状態の変化に対応した、よ
り質の高いキーを生成できます。

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キーイング

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• 縮小/拡大: このスライダを使って、マットのコントラストを調整します。

コントラストは、マットの半透明性とサイズの両方に影響します。スライダを
左にドラッグすると、半透明領域がより透明になると同時に、マットが小さく
なります。スライダを右にドラッグすると、半透明領域がより不透明になると
同時に、マットが大きくなります。

• 和らげる: このスライダを使って、キーとなるマットをぼやけさせます。エッ

ジが一定の量だけにじんだ感じになります。

• 縮小: このスライダを右にドラッグすると、キーとなるマットのエッジから

内側に向かって透明度が徐々に増します。

ライトラップ:

「ライトラップ」行の開閉用三角ボタンをクリックすると、キー

イングした前景レイヤーとコンポジットの背景レイヤーの色と明るさの値をブレ
ンドするためのコントロールが表示されます。これらのコントロールを使うと、
キーイングした被写体と環境光が相互に干渉している状態をシミュレーションし
て、背景光が被写体のエッジを包み込んでいるかのように見せることができま
す。

「Motion」の「ライトラップ」操作では、キーイングした前景の被写体のエッジ
と背景の明るさおよび暗さの値がブレンドされます。キーの不透明部分のエッジ
周りで色が混ざった効果が出るので、キーイングによるコンポジットの前景レイ
ヤーと背景レイヤーをより自然になじませることができます。

「ライトラップ」は、イメージ処理工程の中で最後に実行される操作です。つま
り、フィルタ、光と影、その他の合成エフェクトなど、ほかのすべてのイメージ
操作が処理された後で、ライト・ラップ・エフェクトが追加されます。このた
め、「ライトラップ」では、適用先オブジェクトの外観を変える可能性のある視
覚エフェクトを考慮に入れた、最も適切な結果が生み出されます。

重要:

「Motion」内には、選択したレイヤーまたはグループの「情報」インス

ペクタの「ブレンドモード」ポップアップメニューにも「ライトラップ」オプ
ションがあります。レイヤーの「情報」インスペクタで設定した「ライトラッ
プ」ブレンドモードは、そのレイヤーに「キーイング」フィルタを追加して「ラ
イトラップ」の「量」パラメータを 0 よりも大きい値に設定すると無視されま
す。(「キーイング」フィルタの「ライトラップ」パラメータが優先されます。)
ただし、「ライトラップ」グループの「量」パラメータを 0 に設定した場合は、
「ライトラップ」ブレンドモードが再度有効になります。さらに、グループの
「情報」インスペクタで設定した「ライトラップ」ブレンドモードは、そのグ
ループの「キーイング」フィルタで設定した「ライトラップ」パラメータよりも
優先されます。

• 量: このスライダを使って、ライトラップを前景にどの程度広げるかを設定

して、ライト・ラップ・エフェクトを調整します。

• 強度: このスライダを使って、キーイングした前景の被写体とラップされた

エッジの値の相互干渉の明暗を決めるガンマレベルを調整します。

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キーイング

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• 不透明度: このスライダを使って、ライト・ラップ・エフェクトの透明度を

調整します。

• モード: このポップアップメニューを使って、サンプリングした背景値とキー

イングした被写体のエッジをブレンドする合成モードを選択します。以下の 5
つのモードがあります:

• 通常: 背景レイヤーの明るさと暗さの値を、キーイングした前景レイヤー

のエッジと均等にブレンドします。

• 増光: 前景レイヤーと背景レイヤーで重なり合うピクセルを比較して、明

るい方を保持します。これは、選択的なライト・ラップ・エフェクトを作成
する場合に便利な機能です。

• スクリーン: 背景レイヤーの明るい部分を、キーイングした前景レイヤー

のラップした領域の上に重ねます。これは、積極的なライト・ラップ・エ
フェクトを作成する場合に便利な機能です。

• オーバーレイ: 背景レイヤーを、キーイングした前景レイヤーのラップし

た領域と結合して、重なり合う暗い部分はより暗く、明るい部分はより明る
く、色はより強くします。

• ハードライト: 「オーバーレイ」合成モードとほぼ同じですが、色は弱め

られます。

RGB を保持:

このチェックボックスを選択すると、グラフィックスやテキスト

のなめらかさが保持されます。イメージによっては、アルファチャンネルが含ま
れていなくても、含まれているかのようにレンダリングされることがあります。
典型的な例は、黒を背景とする白いテキストです。大半のイメージでは、ラスタ
ライズされたテキストは適切にアンチエイリアス処理されているため、「ルミナ
ンスキーヤー」を使って RGB チャンネルをさらに変更するとエッジの品質が低
下する可能性があります。「RGB を保持」チェックボックスを選択すると、RGB
チャンネルを変更することなくイメージに透明性が追加されるので、なめらかに
アンチエイリアス処理されたテキストやグラフィックスの見た目が変わりませ
ん。

ミックス:

このスライダを使って、キーイングしたイメージとブレンドする元

のイメージの割合を設定します。100 %に設定すると、キーイングしたイメージ
だけになり、0 %に設定すると、キーイングしていない元のイメージになりま
す。

HUD コントロール
HUD には以下のコントロールがあります: ルミナンス および ルミナンスロールオ
フ.

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キーイング